患者さんが安心し快適に過ごしていただける環境づくりに配慮しています。
最新の設備を導入した安全性の高い人工透析をはじめ、ゆとりある透析ルームや専用ラウンジなど、施設・設備面の充実はもちろん、患者さんが安心し快適に過ごしていただけるお手伝いを、スタッフ一同心がけています。
最新の設備を導入した、安全性の高い人工透析
2階20床・3階50床に、血液濾過と透析が同時にできる「オンラインHDF」を採用。
長期に渡る合併症の予防に生かし予後を向上させます。
また最新の透析通信システム「Future Net Web+」を導入し、安心・安全な人工透析の環境を整えています。
透析時間を少しでも快適に。リラックスできる環境づくり。
明るくゆとりあるスペースで、ゆったりと週3回4~5時間の透析を受けていただけます。
また当院では、長時間透析をご希望の方に快適に過ごしていただけるよう、個室を4床・半個室エリアを16床開設しました。
3階透析室
個室透析室
きれいな透析液作成に向けた取り組み~クリーンルームの導入~
すべての装置でオンラインHDF治療が可能
当院では生命予後やQOLの向上を目的とし、2012年度より認可されたオンラインHDF治療を積極的に導入しています。
現在ではすべての透析監視装置においてオンラインHDF治療が可能となりました。
オンラインHDF治療とは、体外循環中に透析液を血液回路内に直接流入し攪拌させ、注入した量と同等の水分を様々な物質と共に除去する治療方法です。
通常の透析治療よりも多くの毒素を取り除くことができます。
しかし、透析液が体内に入るため、より清浄度の高い透析液が必要となります。
クリーンルーム導入により清浄度の高い透析液を安定供給
オンラインHDFが行われるようになり、透析液の清浄化がより高く求められています。
清浄度の高い透析液とは、ワクチンや点滴剤、輸液剤、注射用剤などと同じレベルの保証と安全性が求められつつあります。
注射用剤などは医薬品製造法に基づいた環境で製造されています。
当院では平成27年度より透析液調剤室をクリーンルーム化し、空気清浄化を行うことで、空気中に存在する浮遊粒子の侵入を抑制し、医薬品製造環境と同等の空気清浄度を達成しています。
クリーンルームとは
外気を専用のHEPAフィルタを通過させることで空気中に存在する微粒子を除去、クリーンルーム内を清浄度の高い空気と常時入れ替えることで高い清浄度を保ちます。
また、クリーンルーム内の気圧を大気圧よりも高くすることで、空気中の浮遊粒子の侵入を防止しています。
導入以降、「無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針において「グレードA(ISO5)」を達成、維持しています。
名称 | 清浄度レベル (※1) |
最大許容粒子数(個/立方メートル) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
非作業時 | 作業時 | |||||
0.5マイクロメートル以上 | 5.0マイクロメートル以上 | 0.5マイクロメートル以上 | 5.0マイクロメートル以上 | |||
無菌操作区域 | 重要区域 | グレードA(ISO5) | 3,520 | 20 | 3,520 | 20 |
直接支援区域 | グレードB(ISO7) | 3,520 | 29 | 352,000 | 2,900 | |
その他の支援区域 | グレードC(ISO8) | 352,000 | 2,900 | 3,520,000 | 29,000 | |
グレードD | 3,520,000 | 29,000 | 作業形態による(※2) | 作業形態による(※2) |
(※1)括弧内のISOクラスは、作業時の微粒子数に対応したものです。
(※2)最大許容微粒子数を規定しないケースもあります。
クリーンルームの清浄度について
当院で達成している「無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針」における「グレードA(ISOクラス5)」とは、1立方メートル中に0.1マイクロメートルの粒子が10個以下の状態を表しています。
このような清浄度の高い空間内で透析液を作成しています。
場所・状況 | 塵埃濃度(個/立方メートル≧0.5マイクログラム) | |
---|---|---|
医薬品製造所・当院の透析液調剤室 | ≦3,520 | |
田園地帯(雨上がり・無風時) | 3,500,000~10,500,000 | |
住宅地 | 35,000,000~ | |
事務室 | 70,000,000~175,000,000 | |
工場地帯 | 175,000,000~350,000,000 |
クリーンルームの運用
スタッフ入室の際は塵埃が混入しないよう無塵衣を着用、エアシャワーで塵埃を落とし入室します。
塵埃混入の可能性を極力低下させるために入室制限を行い、空気清浄度の維持に努めています。
クリーンルームの清浄度管理
クリーンルーム内の塵埃の数を専用の機器「パーティクルカウンター」にて定期的に測定し、室内の清浄度を評価しています。
バスキュラーアクセスの状態を診察し、トラブルには迅速・安全に対処。
スタッフによる穿刺前確認ならびに定期的な超音波検査を行い、早期にバスキュラーアクセスの異常を検出します。
治療が必要な狭窄と判断し、超音波ガイド下で治療が可能な場合は、当院で血管内治療(VAIVT)を速やかに安全に行います。
走行が複雑であったり、石灰化が著明な狭窄、上腕から鎖骨にかけての病変の場合は原田病院と連携して治療を受けていただけます。
術中写真
デバイス
バルーンの先端
ライフスタイルに合わせて透析の時間帯を選択可能。
患者さんがより通いやすいよう、夜間透析や午後透析を実施しています。
※オーバーナイト透析対応は現在準備中です。
曜日 | 時間帯 | 透析開始時間 |
---|---|---|
月・水・金曜日 | 午前 | 9時~10時 |
午後 | ||
夜間 | 17時~18時 | |
火・木・土曜日 | 午前 | 9時~10時 |
午後 | 14時45分~15時30分 | |
夜間 |
透析実績(前年度比較)
2023年度上期 | 2024年度上期 | |
---|---|---|
実施回数 | 12,258回 | 11,934回 |
一陽会の透析医療
通院透析から在宅透析まで、一陽会グループ全体で患者さんの状態に応じた透析治療をご提案いたします。