透析医療における災害対策
災害時などの緊急事態に備え、さまざまな取り組みを行っています。
災害時における透析治療に対する被害・遅延を最小限に留めるべく、環境整備や、システム構築、シミュレーション等の活動をしています。
全国・中国地区災害時透析医療ネットワーク
「全国災害時透析医療ネットワーク」「中国地区災害時透析医療ネットワーク」と協力し、災害時医療の伝達訓練に積極的に参加し、被害が発生した場合に備えて活動をしています。
ネットワークでは、被災状況や透析依頼、透析受入れ可能人数、薬剤等不足物品、ボランティア派遣など、電子メールやFAXなどで情報を共有し、大規模災害時でも透析治療が行えるようにいたします。
医療法人 一陽会のネットワーク
医療法人 一陽会の透析施設は広島市に4施設あり、ネットワークで情報を共有しています。
小規模災害時や透析機器トラブル時には、情報共有したネットワークで施設間での透析依頼、透析受入れ、薬剤不足物品、透析機器予備部品などの貸出を行い、透析治療の遅延を最小限に対応いたします。
施設名 | 所在地 | 電話番号 | 透析 ベッド数 |
---|---|---|---|
原田病院 | 〒731-5134 広島市佐伯区海老山町7番10号 | 082-923-5161 | 52床 |
一陽会クリニック | 〒731-5133 広島市佐伯区旭園10番3号 | 082-924-0033 | 95床 |
イーストクリニック | 〒732-0814 広島市南区段原南1丁目3番53号 広島イーストビル6階 | 082-506-0123 | 58床 |
横川クリニック | 〒733-0011 広島市西区横川町2丁目7番19号 横川メディカルプラザ2階・3階 | 082-231-0111 | 70床 |
患者さんに個人の透析情報を配布
透析情報は定期的に更新し、透析条件など透析に関わる氏名、連絡先、血液型、性別、生年月日、導入日、などの個人情報のほかに、透析器、抗凝固剤、DW、透析の回数や曜日、バスキュラーアクセスなど透析に必要な条件が書き込まれています。
災害時や救急搬送など他施設で透析治療を受けることになった際に提示していただくように患者さんへの呼びかけを行っています。
災害対策設備
透析治療には、電気、大量の水が必要となります(通常4時間透析で1人当たり120リットル)。
どちらが欠けても通常の治療が行えません。
医療法人 一陽会では、災害時の対策として、以下のような設備・対策を行っています。
- 一陽会グループの基幹病院である原田病院と一陽会クリニックには自家発電装置が設置されており、停電時にも30秒以内に電力が復帰します。
- 一陽会グループの基幹病院である原田病院と一陽会クリニックには受水槽が設置されており、断水時にも透析(1クール)を施行できるだけの水が備蓄されています。
- 災害時の対策として、当グループでは透析に必要なダイアライザー・血液回路等の備蓄を常に7日分確保してあります。
透析災害対策委員会(血液浄化部)
透析災害対策委員長を中心に、定期的に災害時や透析機器トラブル時の対策を協議しています。
透析治療に対する被害・遅延を最小限に留めるべく、環境整備や、システム構築、シミュレーション等の活動をしています。
組織図
透析患者さんへ
災害時、または普段の生活から必要な心構えは?
災害は何時起こるかわかりません。
被災直後は国(自衛隊、警察、消防等)や他人に頼ることはできません。
自分の命は自分で守る心掛けをしましょう。
普段から、カリウム、水分、塩分の摂取に気を付ける生活を身に付けましょう。
NTT災害用伝言ダイヤル
施設や家族の被災状況を知るためには「NTT災害用伝言ダイヤル」が役に立ちます。
これは「171」にダイヤルする方法で、施設や家族が録音した内容を聞くことができるとともに、自分の情報を伝えることもできます。
毎月「1日」「15日」(00:00~24:00)に体験が可能です。
慣れるため練習しておきましょう。